プロアクティブな医療安全(Patient Safety)の実現
ABOUT
医療施設における患者安全の実現には網羅的インシデント分析に基づくリスク管理の最適化が重要です.本研究では,インシデント報告と分析の質を高めるために,深層学習を用いて,医療インシデント分析に特化した性能の高い自然言語処理(NLP)モデルを構築を目指します.さらに,深層学習を用いたNLPモデルを基盤として,不足情報の補完をナビゲートし,類似インシデントを活用した研修事例を提示するインシデント報告システムの構築に取り組みます。本研究により,蓄積されたインシデント報告を最大限活用し,インシデント分析に基づきリスクを事前予測するための学術基盤の確立が期待されます.
ACHIEVEMENT
- Yoshikawa K, Kizaki H, Imai S, Hori S*. Influence of Voiced and Semi-voiced Sounds on the Subjective Similarity of Different Drug Names: A Cognitive Psychological Experiment. Biol Pharm Bull. 46, 1630–1634 (2023).
- 江原 沙也加,木﨑 速人,今井 俊吾,安室 修,舟越 亮寛,堀 里子.病院における医薬品関連インシデントレポートの収集と分析に関する全国実態調査.日本薬学会第144年会,横浜,2024.3.31(口頭発表)
- 江原沙也加,木﨑速人,渡部哲,今井俊吾,矢田竣太郎,荒牧英治,安室修,舟越亮寛,堀里子.自然言語処理モデルBERTを用いた医薬品関連インシデント要因抽出のためのマルチラベル分類器の構築.第17回次世代を担う若手のための医療薬科学シンポジウム,長野,2023.9.16(ポスター発表)
FUNDING
この研究は,科研費挑戦的研究(萌芽)「深層学習を用いたインシデント文章分析によるプロアクティブリスク管理手法の確立」(慶應大 堀(代表),亀田総合病院 舟越(分担))の一環として行われています(令和4 -6年度).